SAFETY RESTRICTIONS IN PLACE: Please read our new policies before you visit. More details


2022年に発表した「のとジン」はイギリス・ウェールズで蒸留を行いました。
その際に使用したスピリッツは麦を中心とした穀物由来のニュートリ・グレイン・スピリッツでした。
2024年に発表した「のとジン」は国内蒸留で千葉県野田市のTLピアス蒸溜所で蒸留を行いました。
その際に採用したスピリッツはより日本らしさを表現したくライススピリッツを採用しました。
国内蒸留にする際に、のとジンの香りを見事に再現したマイケルさんの技術が素晴らしかったので、香りに変化がないことを伝えたく、ボトルのラベルデザインにおける主要な要素、色や形はそのままにしたパッケージで発表させていただきました。
しかしながら、飲み口やテイストについては、ベーススピリッツの変更が印象に大きな変化がありました。
これまでの「のとジン」は、まるでフルーツブランデーのような香りがすっと抜けて終わる飲み口でしたが、ライススピリッツを使った「のとジン」はしっかりとボディのある力強い味わい、少し粘りのあるねっとりとした飲み口に変わっていました。
さらに、お米由来の甘みも感じるテイストになっています。 その飲み口の変化に対して、同じデザインではわかりにくい、という声がありました。

そこで、デザインを一新し、ライススピリッツであることを強調し、ブランド名も「氣」の文字をいれ、「のとジン氣」とさせていただきました。
これからの「のとジン」は全て「のとジン氣」となりますので、よろしくお願い致します。
氣 の文字について
ライススピリッツを一言で表すのにこれほどわかりやすい文字があるでしょうか。
お米のスピリッツ
米が入った蒸留酒でもあり、米が入った精霊とも取れます。
「氣」という漢字は、目に見えないエネルギーや生命力、またはそれらが活動する状態を表します。
「氣」は、象形文字である「气(きがまえ)」と「米」から成り立っています。
「气」は、雲や蒸気など、形のないものを表し、
一方、「米」は、稲穂の象形であり、生命力やエネルギーの源を意味します。
「氣」は、これらの要素を組み合わせることで、天地を巡るエネルギーや、生命を育む力、
さらには人の心や感情といった、目に見えない力や状態を表現するのに使われてきました。
例えば、「元気」「やる気」「運気」「気持ち」など、日本語では「気」を使った言葉が数多く存在し、
それぞれが「氣」の持つ様々な意味合いを反映しています。
「のとジン氣」の味わいを通じて、お米やお米づくりを大切にしてきた日本人、
奥能登の人々に思いをはせていただければうれしく思います。

色彩について
デザインを彩る色彩には、稲穂の輝きを表す黄金色と、
日本独自の伝統的な力のある濃藍(こいあい)を採用し、
日本人が持つ力強さを表しています。
基調となる濃藍は、米づくりへの「深い愛」、
稲穂のアーチは「未来への虹」ととらえることもできます。
ラベルの背景には、
まるで花束のブーケのような稲の束を散りばめて、
収穫への喜びや農家の方々への祝福の敬意を表しています。
そして、能登半島を表す明るいグリーンは、
稲が力強く育っている水田の色から、
明るいグリーンを採用しました。
「のとジン」が持つ力強いボディと爽やかな里山の香り、
そして、幸福感を感じさせてくれる
淡い甘みを表現したラベルが出来上がりました。

濃藍
(こいあい)
黄金色


輪島市白米の白米千枚田に代表されるように、能登では米づくりが行われてきました。能登の地形は平野が少なく、海と山の距離がとても近いのですが、人々はそのような土地でも少しでも耕作できるようにと長年かけて工夫をしながら稲作を行ってきました。
また、数少ない平野部でも水を確保するためのため池がそこかしこにみられます。こうした土地との繋がりは、先人の方々の長年培った知恵がつまっています。


そして能登各地に伝わる、田の神をもてなすための収穫と祈念の祭祀である「あえのこと」は、日本の中でも他の地域では類をみない能登独自の神事として現在まで受け継がれています。
このように能登とお米づくりはとても強い結びつきを持っています。
能登のお酒を思う時、やはりお米から作られたライス・スピリッツを使用するのが自然だと思いました。
何世代にも渡って受け継がれてきたお米づくりや、わらを活用したお米を中心とした生活の知恵が能登の生活に自然と流れています。そして、そうした生活の中から自然と受け入れられてきた田の神を敬う「あえのこと」など、目に見えないものに対する敬意も能登での暮らしの中に自然と息づいています。
もちろん、能登はお酒づくりも盛んな地域でもあり、様々な銘柄がそれぞれの地域で愛されています。
能登を知っていただけるきっかけになるとするならば、のとジンのベーススピリッツは、やはり、ライススピリッツであるべき、と思うのです。

これまでの味も香りもそのままに、ラベルを一新し、
より一層、この唯一無二のフレーバーを表現した「のとジン氣」。
ぜひ気に入っていただけたらうれしいです。


使用ボタニカル
のとジン氣で使用した植物原料ボタニカルは、
ウェールズ産のとジンと一つを除いて全く同じもの。
同じ香りが維持できているのも、納得の理由です。
Botanical


能登産のボタニカル

柚子の皮
ゆず
01
月桂樹の葉
ローリエ
02
榧の実
かや
03
黒文字の小枝
クロモジ
04
その他ボタニカル
05
ジュニパーベリー
06
カルダモンシード
07
コリアンダーシード
08
メドウスウィート
合計8種類を使用しています。
国内蒸留にあたって、使用しなかった能登産の藻塩(もしお)。
そこには理由があります。今回から蒸留の際に使用する蒸留釜のサイズが約5倍ほど大きくなりました。そのおかげで、しっかりと香りを抽出できる許容量になっています。これまで香りをより抽出するために使用してきた藻塩をあえて使わなくても、十分に香りを引き出す蒸留プロセスに変更することで、よりボタニカルの爽やかな香りをダイレクトに抽出することに成功しました。
能登の里山のボタニカルとして4種類をバランスよく、これまでの香りをそのまま再現しています。ボトルを開けた時に立ち上がる香り、氷に垂らした時に立ち上がる香りをぜひお楽しみください。
また、これまでのベーススピリッツは英国産のニュートリ・グレーン・スピリッツ、いわゆる穀物系の高濃度のピュアなスピリッツでしたが、今回の国内蒸留から、ライス・スピリッツ、お米由来のスピリッツに切り替えています。これにより、飲み応えのある、ボディのしっかりした味わいになっています。
これまでののとジンは香りの良さが際立っている一方で、とてもソフトな飲み口だったために、ロックやソーダ割といった、そのままの味と香りを楽しむ飲み方が主体でした。どうしてもカクテルで他のリキュールと合わせたり、個性の強いお酒やしっかりと風味のあるトニックとの相性では、控えめに回ってしまう傾向にあり、楽しみ方が限定的だった面が否めません。
今回、ベース・スピリッツを思い切ってライス・スピリッツに切り替えて、飲み応えのあるボディのしっかりした味わいになったことで、様々なアレンジにも、のとジンが持つ個性を失うことなく、主張していけるようになりました。お米の力を借りることで、より能登らしさを表現できるようになれていたら、うれしいです。
風に香る爽快感はそのままに、能登の里山の風味をより一層楽しんでいただければうれしく思います。
正真正銘の国産ジャパニーズ・ジン「のとジン氣」、ぜひお楽しみください。







